白い天板に並べた大きさの違う透明なガラスの器と白い布の静物写真

「NMN が入っていない」と言われた製品・含有量の測り方・検出限界|分かっていること・分かっていないことの整理

結論

含有量を測るには、成分を分けて量る分析と、比べるための標準品が要ります。「検出されなかった」は、必ずしも量がゼロという意味ではなく、測り方や検出限界によって変わる結果です。第三者の書面があるかどうかが、確かめる手がかりになります。

Primary source

手元の製品では、含有量について何が確かめられるか?

含有量について手元で確かめられるのは、製品に表示された量と、原料の純度を第三者機関が測った試験成績です。実際に入っている量そのものは、測ってはじめて分かります。

白い背景に並べた NMN サプリメントのカプセル5粒の実物写真
実際のカプセル。中身にどれだけ入っているかは、測ってはじめて分かる

手元の製品で確かめられることを、表示と書面のまま並べます。製品の含有量は NMN含有量 9,000mg と表示されており、内訳は1粒150mg・60カプセルです。原料の純度については、第三者機関(JFIC・日本食品検査)の試験成績で、高純度NMN(純度99.9%)という結果が示されています。ここで分けておきたい点があります。純度と含有量は別の数字です。純度は原料にどれだけ目的の成分が含まれるかの割合で、含有量は製品にどれだけの量を入れたかを指します。原料の純度が第三者機関で測られていることは、含有量が表示どおりかを直接に保証するものではなく、別々に確かめる範囲になります。表示で読めるのは入れたと書かれた量まで、実際に入っている量は測ってはじめて分かる、という順序を押さえておくと、このあとの測り方の話を読みやすくなります。

表示で分からないことも、はっきりしています。表示は入れたと書かれた量を示しますが、その量が本当に入っているか、どんな方法で測ればそう言えるのかまでは示しません。入っている・入っていないという話は、表示ではなく、測り方と書面の領域に入ります。表示の数字と、測って確かめる数字を分けて持っておくと、検出の話を読むときに混乱しません。

確かめたいこと 確かめられる材料 確かめ方
表示された量 箱の表示 NMN含有量 9,000mg と読める
原料の純度 第三者の試験成績 純度99.9%(JFIC)を確認できる
実際に入っている量 表示の対象外 分析で測ってはじめて分かる
入っている・入っていない 表示の対象外 測り方と書面で確かめる

自社調べ。含有量の話に入る前に、表示と書面から何を確かめられるかを整理したものです。

含有量は、どうやって測るのか?

含有量は、製品の中身から成分を取り出し、ほかの成分と分けてから量ります。分けた成分が本当に目的のものかは、あらかじめ正体の分かった標準品と比べて確かめます。

測り方の考え方を、順に整理します。サプリメントの中には、目的の成分のほかに、皮膜や状態を保つための成分などが混ざっています。まず、この混ざりものから目的の成分を分ける必要があります。分けたあと、その成分がどれだけあるかを量り、あらかじめ量の分かった標準品と比べて、実際の量を割り出します。標準品は、正体と量が分かっている見本で、測定のものさしにあたります。ものさしがなければ、分けて量っても、それが本当に目的の成分なのか、どれだけの量なのかを言い切れません。測るという作業は、分ける、量る、標準品と比べる、という手順の積み重ねです。だからこそ、どんな方法で、どんな標準品を使って測ったのかまで示されているかどうかが、結果を読むうえで大切になります。方法と標準品が示されない数字は、比べる材料になりにくいのが実情です。

測り方には、いくつもの前提があります。どの部分を取り出したか、どんな装置と条件で分けたか、どの標準品を使ったかによって、同じ製品でも出てくる数字は変わりえます。測定は一つの決まった答えが自動で出るものではなく、前提しだいで幅を持つ作業です。数字だけでなく、その数字がどんな前提で出たのかまで見ると、結果の意味を取り違えずにすみます。

  • 分ける混ざりものから目的の成分を取り出します。
  • 量る取り出した成分がどれだけあるかを測ります。
  • 標準品と比べる正体と量の分かった見本を、ものさしにします。

この記事で扱わないこと・分かっていないこと

  • 同じ製品でも、取り出し方や装置の条件、使う標準品によって、測定の結果には幅が出ることがあります。
  • 家庭で含有量を正確に測る方法はなく、測定は専門の機関が装置を使って行う範囲になります。
  • この記事は測り方の考え方の整理を扱い、摂取したときの実感は扱いません。

「検出されなかった」とは、何を意味するのか?

検出されなかったは、その測り方で確かめられる下限を下回った、という意味です。量がぴったりゼロだと証明されたわけではなく、測り方や条件によって結果は変わります。

言葉の中身を、検出限界という考え方から整理します。どんな測定にも、これより少ないと確かめられないという下限があり、これを検出限界と呼びます。中身の量がこの下限を下回ると、結果は検出されなかったと表されますが、それは、量がゼロだと証明されたのとは違います。加えて、目的の成分に合った方法や標準品を使わなければ、実際には入っていても、うまく分けて量れないことがあります。逆に、方法が適切であれば、表示より大きく少ない、あるいはまったく入っていないという結果が出ることもあります。市販品を調べた研究では、18製品のうち3製品で成分が検出されなかったと報告されており(Sandalova et al., 2024)、別の調査でも、上位22製品の64%は成分が全体の1%未満だったとされています(ChromaDex, 2021)。検出されなかったという言葉を読むときは、どの方法で、どの検出限界のもとで測った結果なのかまで確かめるのが正確です。言葉だけを取り出すと、意味を広げすぎてしまいます。

入っていないと言われた話を見たときは、二つを分けて受け取ります。一つは、本当に量が少ない、あるいは入っていない場合。もう一つは、測り方が合っていない場合です。どちらなのかは、使われた方法・標準品・検出限界が示されてはじめて判断できます。結論の言葉だけでなく、その根拠まで戻して読むことが、うわさに流されない読み方になります。

  • 検出限界これより少ないと確かめられない、という測り方の下限です。
  • ゼロではない検出されなかったは、量がゼロだと証明した意味ではありません。
  • 方法しだい合った方法と標準品でなければ、入っていても量れないことがあります。

この記事で扱わないこと・分かっていないこと

  • 検出されなかったという結果だけでは、量がゼロなのか、下限を下回ったのか、方法が合わなかったのかを区別できません。
  • 調査ごとに対象や方法が異なるため、ある調査の結果を市販品全体に一律には当てはめられません。

測り方について、研究で分かっていないことは何か?

測り方で分かっていないことは、はっきりしています。市販品を同じ方法で横並びに測り、結果を公開した資料が限られているため、製品どうしを同じ条件で比べにくいという点です。

分かっていない範囲を、順に置きます。個別の調査は報告されていますが、対象の選び方も、使う方法や標準品も、調査ごとに異なります。そのため、ある調査で検出されなかった製品があるからといって、別の製品や別のロットまで同じだとは言えません。検査は製品やロットごとに行うもので、1回の結果がすべてを保証するわけではないからです。さらに、原料の純度を測ることと、製品に含まれる量を測ることは、目的も方法も違います。純度が高いと確かめられていても、それは製品の含有量が表示どおりかを直接に示すものではありません。測り方の議論は、方法・標準品・検出限界・対象という複数の前提が重なるため、一つの数字で結論づけにくいのが現状です。分からない部分を残したまま読むことが、断定に流されない読み方になります。

  • 見えている範囲個別の調査で、表示と中身が離れる例が報告されていることです。
  • 見えていない範囲市販品を同じ方法で横並びに測った公開結果です。
  • 読むときの姿勢1回の結果を、全製品・全ロットへ広げないことです。

この記事で扱わないこと・分かっていないこと

  • 市販品を同じ方法で横並びに測り、結果を広く公開した資料は、公開されている範囲では限られています。
  • 原料の純度の測定と、製品の含有量の測定は別の作業で、一方の結果が他方を保証するものではありません。
  • この記事は測り方の分かっている範囲と分かっていない範囲の整理を扱い、実感の断定はしません。

「入っている・入っていない」を、自分でどう確かめればよいか?

自分で装置を使って測ることはできないため、確かめられるのは書面の中身です。方法・標準品・検出限界・第三者かどうかの4点が示されているかを見ると、結果の信頼できる度合いを読み取れます。

浅い木の引き出しの中に、三枚の白い麻の布がきちんとたたんで並べられている写真
引き出しにたたんで並べた白い布(イメージ写真)

確かめる手順を、順に並べます。最初に、含有量を測った試験成績の書面が公開されているかを見ます。次に、その書面に、どんな方法で測ったのかが書かれているかを確かめます。分けて量る方法や、使った標準品の記載があるほど、結果の前提がはっきりします。続いて、検出限界が示されているかを見ます。検出されなかったという結果の場合、どの下限のもとでの話なのかが分かってはじめて、意味を読み取れます。最後に、その測定を製品の販売者自身が行ったのか、第三者機関が行ったのかを確かめます。方法・標準品・検出限界・第三者という4つの入口を通すと、入っている・入っていないという言葉を、根拠まで戻して読めます。書き出した4点は、そのまま販売者への質問にも使えます。数字の裏づけを尋ねることは、買う側の当然の確認です。

  • 手順1|書面の有無を見る|含有量を測った試験成績の書面が公開されているかを確かめます。
  • 手順2|方法と標準品を見る|どんな方法で、どんな標準品を使って測ったかの記載を確かめます。
  • 手順3|検出限界を見る|検出されなかった場合、どの下限のもとでの結果かを確かめます。
  • 手順4|第三者かを見る|販売者自身か、第三者機関が測ったのかを確かめます。

「入っていない」と言われることと、確かめられることは、どう対応するか?

語られる不安と、確かめられる事実は、線を引いて対応させられます。入っていないという話を、方法・書面・研究の記録に戻すと、確かめられる部分と、根拠がないと判断できない部分に分かれます。

表の右側、つまり書面と方法で確かめられる部分だけが、判断の材料になります。左側の言葉は不安の入口として役に立ちますが、そのまま受け取らず、どの方法で、どの下限で測った結果なのかを確かめてから読むと、うわさの言葉に振り回されずにすみます。

観点 語られがちなこと 書面・方法・研究で確かめられること
検出されなかった 量がゼロだと語られがち その方法の下限を下回った、という意味にとどまる
測り方 どの製品も同じに測れると思われがち 方法・標準品しだいで結果は変わる
純度と含有量 同じものと混同されがち 純度は原料の濃さ、含有量は製品の量で別の数字
市販品の中身 表示どおり入っていると思われがち 表示と離れる例が調査で報告されている

自社調べ。語られ方と、確かめられる内容を対応させた整理です。

よくある質問

NMN が「検出されなかった」と言われた製品は、量がゼロなのですか。
検出されなかったは、その測り方で確かめられる下限を下回った、という意味です。量がぴったりゼロだと証明されたわけではありません。加えて、目的の成分に合った方法や標準品を使わなければ、実際には入っていても量れないことがあります。逆に、方法が適切であれば、表示より大きく少ない結果が出ることもあります。結論の言葉だけでなく、どの方法で、どの検出限界のもとで測ったのかまで確かめてください。
NMN の含有量は、どうやって測るのですか。
製品の中身から目的の成分を分けて取り出し、どれだけあるかを量り、あらかじめ量の分かった標準品と比べて割り出します。標準品は測定のものさしにあたり、これがなければ、量った成分が本当に目的のものか、どれだけの量なのかを言い切れません。測定は分ける・量る・標準品と比べるという手順の積み重ねで、家庭で正確に行うことはできません。専門の機関が装置を使って行う範囲になります。
標準品とは、何ですか。
標準品は、正体と量があらかじめ分かっている見本で、測定のものさしにあたります。製品から分けて取り出した成分を、この標準品と比べることで、それが目的の成分かどうか、どれだけの量かを割り出します。目的の成分に合った標準品を使うことが、正しく測るための前提です。合わない標準品では、実際には入っていても、うまく量れないことがあります。
検出限界とは、何ですか。
検出限界は、これより少ないと確かめられない、という測り方の下限です。中身の量がこの下限を下回ると、結果は検出されなかったと表されますが、それは量がゼロだと証明したのとは違います。検出されなかったという結果を読むときは、どの下限のもとでの話なのかが示されているかを確かめると、意味を取り違えずにすみます。
自分で NMN の含有量を測ることはできますか。
家庭で含有量を正確に測る方法はありません。測定には、成分を分ける装置と、量の分かった標準品、決まった手順が要るためです。買う側が確かめられるのは、含有量を測った試験成績の書面が公開されているか、その書面に方法・標準品・検出限界が記されているか、第三者機関が測ったのか、という点です。数字そのものより、根拠が示されているかを見るのが現実的です。
表示どおり入っているか、書面のどこを見ればよいですか。
含有量を測った試験成績の書面で、測り方・標準品・検出限界と、第三者機関が測ったかどうかを見ます。原料の純度を測った書面と、製品の含有量を測った書面は別のものです。手元の製品では、原料の純度について第三者機関(JFIC)の試験成績で純度99.9%という結果が示されています。含有量については、表示のほか、測った書面があるかを確かめてください。

この記事について

作成: SOPHIA Lab 編集部/更新: 2026年8月30日

編集ポリシー(だれが、何をもとに、どう検証して書いているか)

出典

  • 製品仕様(NMN含有量 9,000mg/1粒150mg・60カプセル)
  • 純度試験(自社証憑):第三者機関(JFIC・日本食品検査)による原料の純度測定/純度99.9%
  • ChromaDex, 2021(通販上位22製品中、表示どおりは14%・64%が成分1%未満と報告)
  • Sandalova et al., GeroScience, 2024(18製品でラベル乖離 +28.6% 〜 −100%・3製品は成分が検出されなかったと報告)
  • Grozio et al., Nature Metabolism, 2019(小腸に NMN を運ぶトランスポーター Slc12a8 を報告)

当サイトはSOPHIA Lab公式サイトです。記事内で紹介する製品はSOPHIA Lab製品です。中立な第三者による比較記事ではありません。

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研究の全体像をさらに見る場合は最新研究の記事が、含有量表示の読み方を見る場合は含有量の記事が、純度の書面での確かめ方を見る場合は純度表示の記事が、含有量のばらつきを見る場合は純度の記事が、近い入口になります。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。サプリメントの摂取については、かかりつけの医師にご相談ください。

※当サイトはSOPHIA Lab公式サイトです。記事内で紹介する製品はSOPHIA Lab製品です。

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