結論
純度表示は、パッケージの数字を読むところまでは表示だけでできます。ただし、その数字が本当かどうかは、第三者機関の試験成績証明書のような書面がないと確かめられません。表示は入口、検証は書面、と分けて読むのが正確です。
NMNサプリを選ぶとき、純度はどこで確かめられますか
純度は、検査機関が発行した試験成績証明書の試験結果欄で確かめられます。パッケージや販売ページに書かれた数字は入口で、その数字を裏づけるのは、発行者名・試験方法・発行日がそろった書面のほうです。
書面を開いたときに見る欄は決まっています。発行者名、供試品名、試験方法、試験結果、発行日の5つです。発行者名は、測ったのが販売者自身か第三者かを分けます。供試品名は、測った対象が売られている製品と同じかを分けます。試験方法は、何をもって純度と呼んでいるかを分けます。試験結果は、表示されている数値の出どころになります。発行日は、その測定がいつ時点のものかを分けます。この5欄のどれかが欠けている記載は、数値そのものが誤りというより、確かめられる範囲が狭いという読み方になります。販売ページに数値だけが置かれている場合は、この5欄がどこにあるかを販売者に尋ねるのが最短です。
市販品を実測した公開調査もあります。ChromaDex が2021年に公表した調査では、通販の上位22製品のうちラベル表示どおりだったのは14%で、64%は表示成分が1%未満でした。Sandalova らが GeroScience 誌に2024年に報告した市販18製品の実測では、ラベルとの乖離が +28.6% から -100% の範囲にあり、3製品は検出されませんでした。表示だけで判断できない理由は、この幅にあります。
| 見る場所 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| パッケージ・販売ページ | 販売者が表示している数値と、その単位 | 誰がいつ何の方法で測ったか |
| 試験成績証明書 | 発行者・供試品名・試験方法・試験結果・発行日 | 測っていないロットの中身 |
| 認証機関の公開情報 | 登録されている製品名と番号 | 登録範囲の外にある項目 |
純度は、どの書面から確かめられるか?
確かめやすいのは、第三者機関が測った純度の試験成績証明書です。誰が、何を、いつ測ったかが書面に載っていると、表示された数字を裏側から確かめられます。

書面の中身を、記載のまま並べます。この製品の原料は、第三者機関である日本食品検査(JFIC)の純度試験で測られており、純度99.9%と記録されています。ここで大事なのは、数字そのものより「誰が測ったか」です。自社の申告ではなく、外部の検査機関が測った記録であること、測定の対象が原料であること、証明書に発行元が記されていることが、数字を裏づけます。製品側の表示も合わせて読めます。この製品は1粒150mg・1箱60粒で、1箱あたりの NMN 含有量は表示から計算できます。純度と含有量は別の数字で、純度は「入っている NMN がどれだけ純粋か」、含有量は「どれだけの量が入っているか」を指します。書面と表示の両方を突き合わせると、数字の意味を取り違えずに確かめられます。
書面が扱っていない範囲も、はっきりさせておきます。この純度99.9%という記録は、測定した原料についての値です。手元の1粒に入っている量そのものや、製造のロットごとのばらつきまでを、この一枚の証明書がすべて保証するわけではありません。証明書は「何を、いつ、誰が測ったか」を示す記録で、そこに書かれていない範囲は別の書面や表示で確かめる、という読み方が正確です。数字が高いことより、その数字の出どころをたどれることのほうが、確かめる材料としては重要です。
| 確かめたいこと | 確かめられる材料 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 純度の数値 | 純度試験成績証明書 | 純度99.9%という記録を書面で読む |
| 誰が測ったか | 証明書の発行元 | 第三者機関(日本食品検査)の名で確かめる |
| 何を測ったか | 証明書の対象欄 | 測定対象が原料であることを読む |
| 含有量 | 箱と表示 | 1粒150mg・1箱60粒で計算できる |
自社調べ。純度について、何をどの材料からどう確かめられるかを整理したものです。
なぜ、純度表示だけでは中身まで分からないのか?
純度表示は、書く側が自由に書ける数字だからです。表示された数字と、実際に入っている中身がずれている商品があることが、市販品を調べた研究で報告されています。
報告されている範囲を、順に見ます。通販で売られている NMN 製品を調べた調査では、上位22製品のうち表示どおりだったのは14%で、64%は NMN が1%未満だったと報告されています。別の研究でも、18製品を調べたところラベルの表示と中身の差が+28.6%から−100%まで開き、3製品では NMN が検出されなかったと報告されています。これらは特定の商品を名指しするための数字ではなく、表示だけを見て中身を推し量ることの危うさを示すデータです。数字が印刷されていること自体は、その数字が測られたことを意味しません。だからこそ、表示の数字を、それを裏づける書面とセットで見る必要があります。
分かっていない部分もあります。市販品全体のうち、どれだけの割合が表示どおりなのかを、最新の時点で網羅的に調べた資料は、公開されている範囲では限られています。調査は特定の時期の特定のサンプルを見たもので、すべての商品に当てはまるわけではありません。だからこそ、平均の話でなく、自分が買う一つの商品について書面があるかを見るのが、確実な確かめ方になります。
- 表示は自由純度の数字は、裏づけがなくても印刷できます。
- 実測のずれ表示と中身が大きくずれる商品が調査で報告されています。
- 見るべき点平均でなく、自分が買う一つの商品の書面を見ます。
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 市販品全体のうち、どれだけの割合が表示どおりの純度なのかを、最新の時点で網羅的に調べた資料は、公開されている範囲では限られています。
- 表示と中身がずれる原因が、原料か製造か流通のどこにあるのかは、商品ごとに異なり一般化できません。
試験成績証明書は、何を保証して、何を保証しないのか?
試験成績証明書が保証するのは、そこに書かれた対象を、書かれた時点で、書かれた機関が測ったという事実です。書面に載っていない範囲までは保証しません。読むときは、対象・時点・発行元の3つを確かめます。

書面の読み方を、項目ごとに整理します。まず対象欄を見て、測ったのが原料か完成品か、どのロットかを確かめます。次に発行日を見て、いつの測定かを確かめます。最後に発行元を見て、自社でなく第三者の検査機関かを確かめます。この製品の場合、純度99.9%という数値は第三者機関である日本食品検査による原料の測定として記録されています。逆に、証明書に書かれていないこと、たとえば手元の1粒に入っている実際の量や、その後のロットのばらつきは、この一枚だけでは分かりません。書面は万能の保証書ではなく、限定された範囲の記録です。範囲を正しく読むほど、書面の価値を過大にも過小にも評価せずにすみます。
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 試験成績証明書は測定した対象とロットについての記録で、以降に製造されたすべてのロットの中身までを保証するものではありません。
- 証明書の純度は原料についての値で、最終製品の1粒あたりの実測量とは別に確かめる必要があります。
純度の数字が高いほど、良い NMN だと言えるのか?
純度の数字は品質を確かめる材料の一つですが、その数字だけで NMN の良し悪しが決まるわけではありません。純度・含有量・型・続けやすさは、別々の軸として確かめる必要があります。
軸ごとに、何を見るかを整理します。純度は、入っている NMN がどれだけ純粋かを表します。含有量は、1粒や1箱にどれだけの量が入っているかで、この製品なら1粒150mg・1箱60粒という表示から計算できます。型は、体内で使われる β体かどうかです。続けやすさは、粒の大きさや1日に飲む回数、続けられる形かどうかにあたります。純度99.9%という数字が高くても、含有量が自分の求める量と合わなければ、その一点だけで選ぶ理由にはなりません。市販品を調べた研究で表示と中身のずれが問題になったのも、多くは純度以前の含有量の話でした。数字の高さを競うのでなく、複数の軸を書面と表示で一つずつ確かめるのが、無理のない選び方です。
どの軸をどれだけ優先するかは、人によって変わります。純度を最優先にする人もいれば、続けやすさを重く見る人もいます。正解が一つに決まらないからこそ、各軸を確かめられる材料でそろえておくと、自分の基準で選べます。
| 確かめる軸 | 何を表すか | 確かめる材料 |
|---|---|---|
| 純度 | 入っている NMN がどれだけ純粋か | 第三者機関の試験成績証明書 |
| 含有量 | どれだけの量が入っているか | 1粒150mg・1箱60粒などの表示 |
| 型 | 体内で使われる β体かどうか | 成分表示の型の記載 |
| 続けやすさ | 粒の大きさや飲む回数など | 実物や仕様で確かめる |
自社調べ。純度以外の軸も含めて、確かめる材料を整理したものです。
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 純度・含有量・型・続けやすさのどれをどれだけ優先すべきかについて、万人に共通する正解を示した資料はありません。
- 純度の数字が、日々の体調にどう関わるかは、この記事では扱いません。
純度表示を確かめたいとき、何を順に見ればよいか?
確かめられるのは、書面の有無、発行元、測定の対象、そして表示との一致の4点です。この4点を順に見ると、印刷された数字を鵜呑みにせず、裏づけのある純度かどうかを判断できます。
確かめる手順を、順に並べます。最初に、純度を裏づける試験成績証明書が公開されているか、または請求できるかを見ます。次に、その証明書の発行元が、自社でなく第三者の検査機関かを確かめます。続いて、測定の対象が原料か完成品か、いつの測定かを読みます。最後に、書面に書かれた数値と、パッケージの純度表示が一致しているかを突き合わせます。この製品なら、純度99.9%という数値が第三者機関の証明書に記録されており、表示と書面を照らし合わせられます。書面・発行元・対象・一致という4つの入口を通せば、数字の大きさでなく、たどれるかどうかで純度を判断できます。証明書が手元で見つからない場合でも、販売者に請求できるかどうかを確かめておくと、購入後に裏づけをたどれます。
- 手順1|書面があるか見る|純度を裏づける試験成績証明書が公開されているか、請求できるかを確かめます。
- 手順2|発行元を確かめる|証明書の発行元が、自社でなく第三者の検査機関かを見ます。
- 手順3|測定の対象と時点を読む|測定したのが原料か完成品か、いつの測定かを証明書で確かめます。
- 手順4|表示と一致するか照らす|書面の数値とパッケージの純度表示が一致しているかを突き合わせます。
「表示だけで分かること」と「書面がないと分からないこと」は、どう分かれるか?
表示で分かることと、書面がないと分からないことは、はっきり線が引けます。パッケージから読めるのは数字の存在まで、その数字の裏づけは書面の側にある、という対応で読むと整理できます。
表の右側、つまり書面がないと分からないことの側は、表示を見ただけでは埋まりません。純度の数字が印刷されているかどうかでなく、その数字を誰がいつ何について測ったかを、書面でたどれるかどうかが、商品を選ぶときの分かれ目になります。表示の数字が同じに見えても、書面をたどれる商品とたどれない商品では、確かめられる度合いがまったく違います。迷ったときは、数字の大きさでなく、その数字の出どころを請求できるかどうかを基準にすると、表示の印象に流されずにすみます。
| 確かめたいこと | 表示だけで分かること | 書面がないと分からないこと |
|---|---|---|
| 純度の数値 | パッケージに書かれた数字は読める | その数字が測定されたものかは書面で確かめる |
| 誰が測ったか | 表示からは分からない | 証明書の発行元が第三者かで確かめる |
| 何を測ったか | 表示からは分からない | 測定対象が原料か完成品かは証明書に載る |
| いつ測ったか | 表示に日付がないことが多い | 証明書の発行日で分かる |
自社調べ。純度について、表示だけで分かることと書面がないと分からないことを対応させたものです。
よくある質問
- NMN サプリの本物と、そうでないものはどう見分けますか。
- 純度の数字が印刷されているかどうかでなく、その数字を裏づける第三者機関の試験成績証明書があるかで見分けます。市販品を調べた調査では、表示と中身が大きくずれる商品が報告されているため、表示の数字だけを信じず、誰がいつ何を測ったかをたどれる書面を確かめてください。
- 通販で買う NMN の偽物を避けるには、何を見ればよいですか。
- 発行元がたどれる純度試験成績証明書と、成分・型・含有量の表示を突き合わせて見てください。調査では、通販上位22製品のうち表示どおりは14%で、64%は NMN が1%未満だったと報告されています。平均の話でなく、自分が買う一つの商品について書面があるかを確かめるのが確実です。
- 純度99.9% という表示は、そのまま信じてよいですか。
- 数字だけでは判断できません。純度99.9%のような数値は、第三者機関が原料を測った試験成績証明書とセットで見て、はじめて裏づけられます。書面の発行元・測定対象・発行日を確かめ、パッケージの表示と一致しているかを突き合わせてください。
- 純度と含有量は、同じ意味ですか。
- 別の数字です。純度は「入っている NMN がどれだけ純粋か」を、含有量は「どれだけの量が入っているか」を指します。この製品なら純度は試験成績証明書で、含有量は1粒150mg・1箱60粒という表示で、それぞれ別に確かめられます。両方をひとまとめにすると読み違えます。
- 高純度をうたう NMN の素材は、どこで確かめられますか。
- 原料の純度を測った試験成績証明書で確かめられます。この製品では、第三者機関である日本食品検査(JFIC)による原料の純度測定として、純度99.9%が記録されています。素材の純度は、うたい文句でなく、発行元がたどれる書面で確かめるのが確実です。
- 試験成績証明書があれば、どのロットでも同じ純度と考えてよいですか。
- その証明書は、測定した対象とロットについての記録です。以降に製造されたすべてのロットの中身までを一枚で保証するものではありません。継続的な品質を確かめたい場合は、ロットごとの管理や検査体制についても、販売者に確認するのが安全です。
この記事について
出典
- 純度試験成績証明書(第三者機関・日本食品検査 JFIC による原料の純度測定/純度99.9%)
- 製品仕様(1粒150mg・1箱60粒/NMN含有量 9,000mg)
- ChromaDex, 2021(通販上位22製品中、表示どおりは14%・64%が成分1%未満)
- Sandalova et al., GeroScience, 2024(18製品でラベル乖離+28.6%〜−100%・3製品は成分未検出)
関連する記事
純度99.9% が書面のどこに書いてあるかを見る場合は証明書の読み方の記事が、純度と含有量の違いを見る場合は配合量と純度の記事が、偽物の見分け方を見る場合は見分け方の記事が、近い入口になります。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。サプリメントの摂取については、かかりつけの医師にご相談ください。
※当サイトはSOPHIA Lab公式サイトです。記事内で紹介する製品はSOPHIA Lab製品です。