結論
箱の表示だけで答えが出るのは、中に何がどれだけ入っていて、いつまでに、どう保管し、だれが責任を持つかという問いです。純度の数値の根拠や製造の管理の範囲は、表示からは分かりません。表示の欄と書面の欄を一つずつ照らし合わせると、問いごとに答えの出どころを確かめられます。
箱の表示と手元の書面には、実際に何が書かれているか?
箱の表示には、NMN 150mg × 60カプセルという内容量と、NMN含有量 9,000mgという1箱の総量が書かれています。試験の方法や試験の日付は、箱の表示からは分かりません。純度の数値は、試験成績証明書の試験結果の欄と突き合わせます。

箱と書面を並べると、受け持ちがはっきり分かれます。箱の表示が答えるのは量の問いで、1カプセルあたり150mg、1箱に60カプセル、掛け合わせた総量が9,000mgという関係は、表示だけで計算して確かめられます。純度は別の書面の受け持ちです。販売ページで高純度NMN(純度99.9%)と書く根拠は、一般財団法人 日本食品検査 首都圏事業所が2021年1月12日付で発行した試験成績証明書で、試験結果の欄に99.9、単位の欄に%、試験方法の欄に高速液体クロマトグラフ法と書かれています。試験の方法と日付は、この書面を読まない限り手元に届きません。
パッケージの正面には、製造の管理の第三者のマークが印刷されています。マークは、認定があることの目印です。どの工場の、どの工程が認定の範囲に入るかは、マークの図柄には書かれていません。範囲は認定の書面の欄で読みます。
量は箱で、純度は試験の書面で、製造の管理の範囲は認定の書面で、という分担が、問いを振り分けるときの土台になります。
| 知りたいこと | 答えが書かれている場所 | 書かれ方 |
|---|---|---|
| 1カプセルの量と粒の数 | 箱の表示 | NMN 150mg × 60カプセル |
| 1箱の総量 | 箱の表示 | NMN含有量 9,000mg |
| 純度の数値の根拠 | 試験成績証明書 | 試験結果 99.9、単位 %、試験方法 |
| 製造の管理の範囲 | 認定の書面 | 箱にはマークだけが印刷される |
自社調べ。箱の表示と手元の書面を並べ、知りたいことごとに答えが書かれている場所を書き起こしました。
箱の表示だけで答えが出るのは、どんな問いか?
箱の表示で答えが出るのは、名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、表示責任者といった欄に書かれた問いです。欄の外にある試験の結果や製造の管理の中身は、表示だけでは分かりません。欄の名前を一つずつ読めば、どの問いに答えがあるかを手元で確かめられます。

加工食品の表示の欄は、食品表示法にもとづく食品表示基準で決まっています。名称は何という食品か、原材料名は何を使ったか、内容量はどれだけ入っているか、賞味期限はいつまでおいしく食べられるか、保存方法はどう保管するか、表示責任者はだれが表示の責任を持つかを答える欄です。原材料名は、使った重量の多いものから順に並べる決まりなので、並び順から主な原材料の見当がつきます。添加物は原材料と区分して書かれます。サプリメントの箱でも同じ欄が並び、これらの問いには表示だけで答えが出ます。欄の名前と並びは決まりで定められているので、どの製品の箱でも同じ場所を探せば読めます。
量の問いは、表示の数字を掛け合わせて確かめられます。1カプセルあたりの量と粒の数を掛け、総量の表示と一致するかを見るだけです。
表示責任者の欄は、問い合わせの先を決める欄でもあります。名称と住所が書かれているので、表示で答えが出ない問いを、どこへ送ればよいかが分かります。製造者と販売者のどちらの名前が書かれているかで、書面を頼む先が変わることもあります。
賞味期限と保存方法の欄も、表示だけで答えが出る問いです。期限は年月日か年月で書かれ、保存方法は直射日光や高温多湿を避けるといった言葉で書かれます。開けたあとにどれだけもつかは、表示の欄には書かれないことが多く、その問いは表示の外に出ます。箱を移し替える前に、期限とロット番号を写しておくと、あとで書面と突き合わせるときの手がかりが残ります。
- 名称・原材料名何という食品で、何を使ったか
- 内容量どれだけ入っているか。掛け算で総量と照らせる
- 賞味期限・保存方法いつまでに、どう保管するか
- 表示責任者だれが表示の責任を持ち、どこへ尋ねるか
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 表示の内容量は、製品として入れる量を示すもので、手元の1粒に実際にどれだけ入っているかを測った値ではない
- 原材料名の並び順から主な原材料の見当はつくが、それぞれの配合の割合までは表示から分からない
書面がないと答えが出ないのは、どんな問いか?
書面がないと答えが出ないのは、純度、製造の管理の範囲、禁止物質の検査、ロットとの対応の4つの問いです。箱に第三者のマークが印刷されていても、マークだけでは検査の範囲や日付は分かりません。マークの名前を控えて書面を頼めば、範囲と日付を書面の欄で確かめられます。

4つの問いを順に見ます。純度は、試験成績証明書の試験結果、単位、試験方法の欄で答えが出ます。製造の管理の範囲は、認定の書面の範囲の欄で答えが出ます。工場全体なのか、特定の工程なのかは、マークの図柄からは読めません。禁止物質の検査は、スポーツ向けの第三者の認証の書面で答えが出ます。証明書の番号があれば、認証を出す機関の一覧で照会できることがあります。ロットとの対応は、書面に検体やロットの記載があるかで答えが変わります。手元の箱のロット番号が書面に出てこなければ、その書面が手元の箱を測ったものかどうかは読めません。
異物の検査の結果も、表示には載らない情報です。重金属や微生物などの試験をしているかどうかは、試験の書面があるかを販売者に尋ねて確かめます。
体への働きにかかわる問いは、表示にも書面にも答えがありません。とったあとの体調の変化や、薬との飲み合わせは、医師や薬剤師に尋ねる問いです。
- 純度試験成績証明書の試験結果、単位、試験方法
- 製造の管理の範囲認定の書面の範囲の欄
- 禁止物質の検査第三者の認証の書面と証明書の番号
- ロットとの対応書面に検体やロットの記載があるか
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 試験成績証明書は試験した検体についての記録で、出荷されるすべてのロットを同じ値で測ったものかどうかは、書面だけでは分からない
- 認定の範囲が書面に書かれていても、手元の箱がどの工程を通ったかは、販売者に尋ねないと分からない
問いを表示の側と書面の側に、どう振り分ければよいか?
問いの振り分けは、知りたいことを1行ずつ書き出し、箱の欄で答えが出る行と、書面を頼む行に分ける手順で進めます。体への働きにかかわる行は、表示にも書面にも答えが書かれていないので、どちらの側でも判断できません。分けた行を箱の欄と書面の欄に一つずつ当てて、答えの出どころを確かめます。
手を動かす順番は次のとおりです。最初に、知りたいことを1行に1つずつ書きます。次に、名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、表示責任者の欄で答えが出る行に印をつけ、箱を見て答えを書き込みます。三つ目に、残った行のうち、純度、製造の管理の範囲、禁止物質の検査、ロットとの対応にかかわる行を、書面を頼む行として分けます。四つ目に、体への働きや飲み合わせにかかわる行を、医師や薬剤師に尋ねる行として分けます。最後に、書面を頼む行を、どの書面のどの欄を見せてほしいかという形に書き直して、表示責任者の欄の先へ送ります。
書き直しの例を一つ挙げます。純度は本当に高いのか、という行は、純度の試験成績証明書の試験結果、試験方法、試験の日付の欄を見せてください、と書き直します。欄の名前で尋ねると、返事の中身を書面と照らし合わせやすくなります。
返事が届いたら、行ごとに答えが埋まったかを見ます。埋まらなかった行は、もう一度同じ欄の名前で尋ねます。
振り分けの表は、紙1枚で足ります。左の列に知りたいこと、中の列に答えの出どころ、右の列に答えそのものを書きます。出どころの列には、箱の欄の名前か、書面の名前と欄の名前を書きます。答えの列が空いたままの行が、まだ確かめていない問いです。表を残しておけば、次に同じ製品を買うときや、別の製品と比べるときに、同じ行を同じ欄で読み直せます。
- 手順1|知りたいことを書き出す|1行に1つずつ書きます。
- 手順2|表示で答えが出る行に印をつける|名称、原材料名、内容量、期限、保存方法、表示責任者の欄で答えます。
- 手順3|書面を頼む行を分ける|純度、製造の管理の範囲、禁止物質の検査、ロットとの対応の行です。
- 手順4|医師や薬剤師に尋ねる行を分ける|体への働きや飲み合わせにかかわる行です。
- 手順5|欄の名前で尋ね直す|どの書面のどの欄を見せてほしいかの形にして送ります。
箱の表示と書面は、どこで受け持ちが分かれるか?
箱の表示は製品の中身と扱い方を、書面は測った結果と管理の記録を受け持ちます。どちらにも、とったあとの体調の変化を述べた欄はなく、その問いに答えが出るとは言えません。表の左右を見比べて、問いをどちらの側に回すかを手元で決めます。
受け持ちの違いは、だれが書いたかにも表れます。箱の表示は、表示責任者の欄に名前のある事業者が、決まった欄に沿って書きます。書面は、試験をした機関や認定を出した機関が、自分の名前で発行します。販売者の説明と第三者の記録という違いが、そのまま表示と書面の違いになります。表示の数字と書面の数字が同じ項目を指しているかを見るときは、単位と対象を並べて読みます。表示の150mgは1カプセルあたりの量で、書面の99.9は%で書かれた純度です。数字の形が似ていても、指しているものは別です。
マークは、表示と書面の間に立つ目印です。マークが箱にあれば書面があると読めますが、範囲や日付は書面に戻って読みます。
表示と書面の両方に同じ名前の事業者が出てくるかも、並べて見る点です。箱の表示責任者の欄の名前と、書面の依頼者や認定を受けた事業者の名前が違うときは、両者の関係を販売者に尋ねます。名前が一致すれば、その書面が手元の製品にかかわる記録だと読む手がかりが一つ増えます。
| 比べる点 | 箱の表示 | 書面 |
|---|---|---|
| 受け持つ問い | 中身の名前と量、期限、保存方法、責任を持つ事業者 | 純度、製造の管理の範囲、禁止物質の検査、ロットとの対応 |
| 書いた主体 | 表示責任者の欄に名前のある事業者 | 試験や認定をした機関 |
| 手に入れ方 | 箱を見れば読める | 販売者に頼むか、機関の一覧で照会する |
| 数字の例 | 1カプセルあたり150mg、総量9,000mg | 試験結果 99.9、単位 % |
| 答えが無い問い | 体への働き、飲み合わせ | 体への働き、飲み合わせ |
自社調べ。箱の表示と書面の受け持ちを、問い、書いた主体、手に入れ方で整理しました。
よくある質問
- 箱の表示だけで、どんな問いに答えが出ますか。
- 何という食品か、何を使ったか、どれだけ入っているか、いつまでに、どう保管するか、だれが表示の責任を持つかの問いです。食品表示基準で決まった欄に書かれています。
- 純度は、箱の表示で確かめられますか。
- 純度の数値の根拠は、試験成績証明書の試験結果、単位、試験方法の欄に書かれます。試験の方法と日付は箱には載らないので、書面を頼んで確かめます。
- 箱にマークがあれば、書面を見なくてもよいですか。
- マークは認定や認証があることの目印です。どの工場の、どの工程が範囲に入るか、いつの記録かは書面の欄で読みます。
- 総量の表示は、どう確かめますか。
- 1カプセルあたりの量と粒の数を掛け合わせ、総量の表示と一致するかを見ます。150mgが60カプセルなら9,000mgです。
- 書面を頼むときは、どう尋ねればよいですか。
- どの書面のどの欄を見せてほしいかの形で尋ねます。欄の名前で尋ねると、返事を書面と照らし合わせやすくなります。
- 体への働きは、表示か書面で分かりますか。
- どちらにも答えは書かれていません。体調の変化や薬との飲み合わせは、医師や薬剤師に尋ねる問いです。
この記事について
出典
- 商品スペック(内容量 NMN 150mg × 60カプセル、1箱の総量 NMN含有量 9,000mg)
- 試験成績証明書(第 320G039306-001 号。一般財団法人 日本食品検査 首都圏事業所が2021年1月12日付で発行。試験結果 99.9、単位 %、試験方法 高速液体クロマトグラフ法)
- GMP適合のマーク(JIHFS。製品パッケージ正面に印刷。範囲は認定の書面に記載)
- 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号。食品表示法にもとづく加工食品の表示の欄)
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。サプリメントの摂取については、かかりつけの医師にご相談ください。
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