結論
認定範囲の欄は、その認定がどの製造所のどの区分にまで及ぶかを区切って示す欄です。認定されるのは工場そのものでも製品の中身でもなく、区切られた工程の管理体制です。この欄は製品の箱ではなく、認定証の側にあります。
この欄には、実際に何と書かれているか?
認定範囲の欄は、GMP 適合認定証という書面の中にある欄で、製品の箱には出てきません。箱の面で読めるのは第三者認証マークまでで、認定範囲そのものは認定証の側で確かめます。

確かめられる範囲を、書かれている場所ごとに分けます。製品の面で読み取れるのは、パッケージ正面に第三者認証マークが印刷され、国内GMP水準の製造管理(JIHFS)を示す位置に置かれていることまでです。マークのそばには量の表示があり、1粒150mg・1箱60粒と読めます。認定範囲の欄は、この製品の面ではなく、製造所が受け取る国内GMP適合認定証という別の書面に並びます。認定証の側には、認定した機関の名前、認定番号、認定日、そして認定範囲、つまりどの製造所のどの区分に対する認定なのかが欄として並ぶのが通例です。手元にない番号や範囲を推測で埋めることはしません。番号や範囲まで確かめたいときは、認定証を持つ製造所や販売者に、どの認定のどの範囲かを問い合わせる形になります。
1つの製品には、層の違う書面が関わります。純度を測った試験成績証明書は、成分を分析した記録です。国内GMP適合認定は、その成分を製品に仕上げる工程の管理についての認定です。測るのは中身の分析、認定するのは作り方の管理と、対象が分かれています。認定範囲の欄は、この後者の書面の中で、認定がどこまで及ぶのかを区切る欄になります。
認定範囲の欄を先に意識しておくと、マーク1つにどこまでの意味が乗っているかが見えてきます。マークは、認定を受けた工程の管理のもとで作られたことを示す入口で、その認定がどの範囲までなのかは、範囲の欄に戻らないと決まりません。箱の面のマークと、認定証の範囲の欄は、別の場所にある別の情報として読みます。
| 確かめたいこと | 確かめられる場所 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| マークがあるか | 製品パッケージ正面 | 第三者認証マークが印刷されているかを見る |
| どの機関の認定か | 認定証(別の書面) | 認定機関名の欄を読む |
| 認定番号・認定日 | 認定証(別の書面) | 製品の面には出ない。認定証で確かめる |
| 認定範囲 | 認定証(別の書面) | どの製造所のどの区分かを認定範囲の欄で読む |
| 含まれる量 | 内容量・含有量の表示 | 1粒150mg・1箱60粒で読み取れる |
自社調べ。製品の面で読めることと、別の書面でしか読めないことを、場所ごとに分けたものです。
この欄は、何を意味しているか?
認定範囲の欄が意味しているのは、その認定が、どの製造所の、どの区分にまで及ぶのかという広がりです。認定した相手と対象を、範囲として区切って示す欄です。
認定範囲の欄を、制度の側から読みます。適合認定は、ある製造所の管理体制が基準に合っているかを外部が審査して出すもので、認定証は、その認定がどこまでの範囲に及ぶのかを欄で区切って示します。範囲には、どの製造所か、どの製品区分か、どの剤形かといった線引きが入るのが通例です。ここで認定されているのは、区切られた範囲の中の工程の管理体制であって、そこで作られる個々の製品の中身が一つひとつ測られたわけではありません。範囲の欄は、認定という言葉に、どこまでという境界を与える欄です。境界を読まずにマークだけを見ると、認定がどこまで及ぶのかが分からないまま、広く効いているように受け取ってしまいます。範囲を先に押さえることが、マークを正しく受け取る前提になります。
認定の対象が工程であることも、範囲の読み方に関わります。範囲が示すのは、管理された工程がどこまで並んでいるかで、製品を飲んだときに何が起きるかではありません。工場という建物の全能力を認定したのでもなく、範囲に書かれた区分の管理体制について認定した、という読み方になります。範囲の外にある工程や製品まで、同じ認定が自動的に及ぶわけではありません。
- 欄が示すもの認定が及ぶ製造所と区分の広がり。
- 認定の対象区切られた範囲の中の工程の管理体制。
- 境界を与える認定という言葉に、どこまでという線を引く欄。
- 範囲の外外の工程や製品まで同じ認定は及ばない。
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 手元の製品が、認定範囲のどの区分に含まれるのかは、認定証の範囲の欄を読まないと分かりません。
- 認定機関がどの基準のどの版で審査したかは、認定証の記載や機関の公開情報を見ないと分かりません。
この欄は、何を意味していないか?
認定範囲の欄は、工場のすべての能力や、製品そのものの中身を認定したとは言っていません。区切られているのは工程の管理体制で、その外までは同じ認定は及びません。

言っていないことを、順に置いていきます。一つめは、工場の全部です。認定範囲の欄は、範囲に書かれた区分についての認定を示すだけで、その建物で行われるすべての作業が認定されたという意味ではありません。二つめは、製品の中身です。範囲が示すのは工程の管理で、そこで作られた個々の箱の成分が一つひとつ測られたことではありません。市販の NMN 製品を外部が測った報告では、表示と中身が合わない例が確認されています。18製品を調べた報告では、乖離が +28.6% から -100% に広がり、3製品は NMN が検出されませんでした。工程の認定と、中身が表示どおりかは、別の書面で確かめます。三つめは、効き目です。適合認定は工程の管理についての認定で、飲んだときの変化を約束する欄ではありません。四つめは、範囲そのものの所在です。認定番号や範囲は製品の箱には出てこないため、箱を見て範囲を推し量ることはできません。認定範囲の欄は、区切られた工程の管理を示す欄であって、それ以上を保証する欄ではありません。
空欄や記載なしの読み方も、意味していないことの一つです。範囲の欄が読めない、あるいは製品の面に番号が無い場合、それは認定が無いという意味ではなく、その面がそこに答えていないという印です。番号や範囲が見えないことを、良い印とも悪い印とも読めません。答えていない面は、答えていないまま保留にし、範囲は認定証の側で確かめます。
- 言っていないこと①その工場のすべての作業が認定されたこと。
- 言っていないこと②個々の箱の成分が一つひとつ測られたこと。
- 言っていないこと③飲んだときの変化についての約束。
- 範囲の所在番号や範囲は箱に出ない。認定証の側で読む。
この記事で扱わないこと・分かっていないこと
- 認定範囲の外にある工程や製品について、この欄は何も示していません。
- 審査の時点以降に作られた製品の中身が、一つひとつ表示どおりかどうかは、範囲の欄からは分かりません。
認定範囲は、自分でどう確かめればよいか?
確かめる順番は、どの機関の認定かを先に読み、そのあとで範囲の欄を読む形にすると迷いません。機関と範囲が特定できて初めて、そのマークが手元の製品にどこまで及ぶのかが決まります。

手を動かして確かめるなら、順番があります。最初に、製品の面に第三者認証マークが印刷されているかを見ます。次に、そのマークがどの機関の認定を示すのか、機関名を確かめます。それから、認定範囲の欄を読みます。範囲は製品の面ではなく認定証の側にあるので、範囲まで知りたいときは、認定証を持つ製造所や販売者に、どの製造所のどの区分に対する認定かを確かめます。範囲が手元の製品を含んでいるかを見て初めて、そのマークが手元の1箱に及ぶと言えます。最後に、工程の話と成分の話を分けます。純度や含有量は試験成績で、工程の管理は認定で、別々に確かめます。機関、範囲、工程と成分の切り分け、この順に見ると、マーク1つを過不足なく読めます。
読み違えが起きやすいのは、マークがあることを、工場のすべてや製品の効き目の保証として読んでしまうときです。認定は範囲を区切った工程の管理についてのもので、範囲の外や、飲んだときの変化までは語りません。範囲や番号が製品の面に無いときは、推測で埋めず、認定証を持つ製造所や販売者に問い合わせます。範囲を確かめてから読むと、どこまでが認定の内側で、どこからが範囲の外なのかが分かれます。
- 手順1|マークの有無を見る|製品の面に第三者認証マークが印刷されているかを確かめます。
- 手順2|どの機関の認定かを読む|マークが示す機関名を確かめ、どの枠組みの認定かを見ます。
- 手順3|認定範囲の欄を読む|どの製造所のどの区分かは認定証の範囲の欄にあります。手元の製品が範囲に入るかを見ます。
- 手順4|無い欄は問い合わせる|範囲や番号が製品の面に無いときは、製造所や販売者に確かめます。推測で埋めません。
認定範囲の欄がある認定証と、製品面のマークだけでは何が違うか?
違いは、認定がどこまで及ぶのかを、区分まで区切ってたどれるかどうかです。範囲の欄がある認定証は、及ぶ先を区分で読めます。製品面のマークだけでは、及ぶ範囲までは読み取れません。
どちらを見ているかは、機関名や範囲の欄が並んでいるか、マークだけかで見分けられます。
見ている面が違えば、読み取れることも変わります。範囲の欄がある認定証は、どの製造所のどの区分かまで区切って読めます。製品面のマークだけの場合は、認定を受けた管理のもとで作られたという入口までで、範囲は認定証に戻って確かめます。どちらの面でも、成分の中身は工程の認定ではなく試験成績で確かめる点は同じです。
| 観点 | 認定範囲の欄がある認定証 | 製品面のマークだけ |
|---|---|---|
| 及ぶ先 | どの製造所のどの区分かを読める | 及ぶ範囲までは読み取れない |
| 番号・日付 | 欄として並ぶ | 製品の面には出ない |
| 成分の中身 | 試験成績で別に確かめる | 試験成績で別に確かめる |
| 手元の製品との対応 | 範囲に含まれるかを確かめられる | 製造所や販売者に問い合わせる |
自社調べ。工程の管理・成分の分析という、対象の層ごとに分けて整理したものです。
よくある質問
- GMP 適合認定証の認定範囲の欄は、何を示しますか。
- その認定が、どの製造所の、どの区分にまで及ぶのかを区切って示す欄です。認定されるのは、範囲に書かれた区分の中の工程の管理体制で、工場のすべてや製品の中身そのものではありません。範囲の欄は製品の箱ではなく、製造所が受け取る認定証の側に並びます。
- 認定されているのは、工場ですか、工程ですか、製品ですか。
- 区切られた工程の管理体制です。工場という建物のすべての能力を認定したのでも、製品の中身を一つひとつ測ったのでもありません。認定範囲の欄が、どの製造所のどの区分までかという線を引き、その範囲の中の工程の管理について認定が及びます。範囲の外までは、同じ認定は自動的には及びません。
- GMP のマークがあれば、その工場のすべての製品が認定されているのですか。
- そうとは限りません。認定範囲の欄は、認定が及ぶ製造所と区分を区切って示すので、範囲の外にある製品まで同じ認定が及ぶわけではありません。手元の製品がその範囲に含まれるかは、マークだけでは読み取れないため、範囲まで知りたいときは認定証の記載に戻って確かめます。
- 認定範囲や認定番号は、製品の箱で確かめられますか。
- 箱の面では確かめられないのが通例です。箱に印刷されるのは第三者認証マークまでで、認定機関名、認定番号、認定日、認定範囲は、製造所が受け取る認定証という別の書面に並びます。番号や範囲まで確かめたいときは、認定証を持つ製造所や販売者に、どの認定のどの範囲かを問い合わせます。
- 認定範囲の欄から、製品の中身が表示どおりと分かりますか。
- 分かりません。認定範囲が示すのは工程の管理が及ぶ区分で、そこで作られた個々の箱の成分が一つひとつ測られたことではありません。市販品を外部が測った報告では、表示と中身が合わない例も確認されています。成分の量や純度は、工程の認定ではなく試験成績証明書の側で確かめるのが正確です。
- 手元の製品が認定範囲に入っているか、どう確かめますか。
- 認定証の範囲の欄で、どの製造所のどの区分かを読み、手元の製品がその区分に当たるかを見ます。範囲は製品の箱には出てこないため、範囲まで知りたいときは、認定証を持つ製造所や販売者に確かめる形になります。範囲に含まれることが確かめられて初めて、そのマークが手元の1箱に及ぶと言えます。
この記事について
出典
- GMP認証バッジ(JIHFS)(製品パッケージ正面の第三者認証マーク/国内GMP水準の製造管理(JIHFS)を示す位置に印刷)
- 製品仕様(1粒150mg・1箱60粒/内容量・含有量の実表示)
- Sandalova et al., GeroScience, 2024(18製品の測定で表示との乖離は +28.6% から -100%、3製品は NMN が検出されず)
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